内装　★★★★★★★★☆☆

室内は、ほぼスタンダードなRS6と変わらない。クラブスポーツ的に簡素化して、リアシートを取り去るようなことはしなかったのだ。GTは名乗っても、アルファ・ロメオ・ジュリアGTAmや、ポルシェ・タイカン・ターボGTなどとは違う道を行くというわけだ。

いうまでもなく、キャビンは走りに徹したものではない。シートはカーボンバックのバケットで、MやAMGとサポート性は同等だが、快適性は上だ。レザーの部分は、ほとんどがグリップのよいマイクロスエードに置き換えられ、赤とカッパーのステッチが入る。

それでも、最新のアウディに比べればハイテクに寄り過ぎていないのはうれしい。メーターはデジタル画面で、センターディスプレイは2段構えだが、そこには繊細な仕立てが感じられる。

下段ディスプレイはエアコン調整や、さまざまな運転支援機能の切り替えが素早くできるし、上段のナビやマルチメディア、車両セッティングも同様だ。小さいが厳選された実体ボタンもあって、どれもがきちんと機能し、感触はソリッドでハイクオリティだ。

すべてがよくできている。敢えて言うなら、このクルマの強烈な速さと、不釣り合いな感じがするということくらいか。

画像　写真で見るアウディRS6とライバル　全4枚