初代トヨタ・セリカの姿も ずらりと並ぶ廃車に残された「物語」 40選(前編) 米国屈指のスケール【ジャンクヤード探訪記】

公開 : 2026.04.26 11:05

ビュイック・スペシャル – 1958年

こちらも、ウォラー・オートパーツのウェブサイトではレストア用のプロジェクトカーとして掲載されていない車両だ。1958年式のビュイック・スペシャルで、一見したところ、分解するにはあまりにも状態が良すぎるように感じられる。

ビュイックのエントリーモデルだが、きらびやかなクロームメッキと存在感は十分に備わっている。コロラドの草原に長期間放置されていたことを考えれば、驚くほど綺麗で、車体も歪んでいない。

ビュイック・スペシャル - 1958年
ビュイック・スペシャル – 1958年

シボレー・デラックス・ワゴン – 1951年

こちらは1951年式シボレー・デラックスの4ドア・ワゴン。ドン・ウォラーさんはこの車両の経歴を知らないそうだ。6気筒エンジンと3速マニュアル・トランスミッションがそのまま残っており、色あせたイエローの塗装が目を引く。主要なボディパネルは一通り揃っているように見えるが、多くの修復作業が必要なことは明らかで、ガラス類の交換も相当数必要になるだろう。大変だとは思うが、誰かレストアに挑戦してみてはもらえないだろうか?

シボレー・デラックス・ワゴン - 1951年
シボレー・デラックス・ワゴン – 1951年

キャデラック・カテラ – 1996年

昔はよく見かけたキャデラック・カテラだが、一体どこへ消えてしまったのだろうか? 実のところ、そもそもそれほど多くは生産されておらず、ベースとなったオペル・オメガの欧州での販売台数にも到底及ばない。カテラは、小型で欧州車らしい雰囲気を持つエグゼクティブセダンとして米国市場に投入されたモデルであり、1997年から2001年モデルまで販売された。生産はドイツで行われるなど、基本的にはオペルのバッジエンジニアリング車であり、3.0L V6エンジンを搭載していた。

この個体の窓には「96」と書かれていることから、ごく初期のモデルであると推測される。本格的に販売が始まる前の1996年、米国でのカテラの販売台数はわずか1676台だったが、1997年には2万5411台へと急増した。わずか5年後の2001年に米国市場から撤退し、総販売台数は9万4801台にとどまる。

キャデラック・カテラ - 1996年
キャデラック・カテラ – 1996年

シボレー・セレブリティ

シボレー・セレブリティはかつて、米国の道路で最もよく見かけたクルマの1つだったが、今やほぼ姿を消してしまっている。1982年に登場したセレブリティは、GMの前輪駆動Aボディ・ファミリーの一員であり、瞬く間に大ヒットとなり、1980年代半ばには米国の販売ランキングで首位に立った。

数百万台が生産されたが、そのほとんどは酷使され、静かにスクラップにされていった。そのため、現存車は驚くほど希少だ。ウォラー・オートパーツの雑草の中にひっそりと佇むこの1台は、昔はごくありふれた普遍的な存在であったにもかかわらず、今では人々から忘れ去られてしまった哀しい歴史を感じさせる。

シボレー・セレブリティ
シボレー・セレブリティ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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