フェラーリSF90ストラダーレ 詳細データテスト 記録的な速さ 物足りない限界域でのハンドリング

公開 : 2021.11.13 20:25  更新 : 2021.11.14 06:41

使い勝手 ★★★★★★☆☆☆☆

インフォテインメント

フェラーリによれば、この16インチのデジタルダッシュボードは、自動車用としては最大の曲面デジタルディスプレイだという。

表示モードはいくつかある。デジタル回転計を中央に置き、その周辺にトリップコンピューターやナビ画面などが配置されるものがひとつ。そのほかには大部分をナビ画面として使うものや、バータイプの回転計に電力ブーストと充電状況のグラフを加えたものが選択できる。

デジタル計器盤の16インチ画面は、自動車用曲面ディスプレイとしては最大サイズだという。主な操作はステアリングホイール上のタッチ式スイッチで行うが、操舵中にミスタッチしてしまいがちだ。
デジタル計器盤の16インチ画面は、自動車用曲面ディスプレイとしては最大サイズだという。主な操作はステアリングホイール上のタッチ式スイッチで行うが、操舵中にミスタッチしてしまいがちだ。    LUC LACEY

ヘッドアップディスプレイはほかにも必要な情報を、目線に近いところへ投影する。センターディスプレイは設置されず、操作系はステアリングホイール上のスイッチが中心となる。しかし、反応や直感的な操作性はトップクラスというほどではなく、手のひらで誤って触れてしまうことも少なくない。

スマートフォンのミラーリング機能は、Apple CarPlayのみが用意される。2400ポンド(約33.6万円)のオプションだが、使い勝手はいい。メニュー画面は慣れ親しんだスワイプで素早く切り替えができ、情報は間違いなく伝わる。ナビはやや入力しづらいものの、慣れるのはそれほど難しいことではない。

燈火類

フルLEDヘッドライトは標準装備。多くのLEDライトと同じく、それほど明るく見えなくても明るさと照射範囲はかなりのものだ。対向車からは、眩しいと文句が来るかもしれない。

ステアリングとペダル

われわれは左ハンドルと右ハンドルの両方を確認しているが、右ハンドルのほうが出来はかなりいい。オフセットが少ないのだ。ペダルはすべりにくく、見栄えもなかなかすてきだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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