ジープ・アベンジャー 詳細データテスト 低重心ゆえの良好な操縦性 日常的な乗り心地には注文あり

公開 : 2024.05.18 20:25

購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆

価格的に近いのは、コンパクトクロスオーバーEVの中でも個性的なスタイルを特徴とするモデルのもうひとつの代表格、すなわちスマート#1だ。どちらもだいたい3万5000ポンド(約672万円)からで、もっとも高価な仕様は4万ポンド(約768万円)近く。MG ZSのようにより安価な競合車もあるが、プジョーe−2008やキア・ニロEVよりは安価だ。

16インチホイールを履くエントリーグレードのロンジチュードは3万5645ポンド(約684万円)。現時点でこれには試乗していないが、経験上おそらくこれがもっとも乗り心地のよい仕様だと推測できる。

残価予想は、価格帯の近い主なライバルたちとほぼ同じようなものとなっている。
残価予想は、価格帯の近い主なライバルたちとほぼ同じようなものとなっている。

アベンジャーは全車ヒートポンプを搭載しているので、低温時にも充電スピードと航続距離の低下を防いでくれるはず。それでも、テスト時の平均電費は5.5km/kWhなので、航続距離は277kmとなる計算だ。

公称値の401kmに及ばないが、これは動力性能計測も含めた数字。以前に試乗した際には、なかなか厳しいコンディションで、さほど慎重なアクセルワークをしなくても350km以上は走れた。とはいえ、スマート#1はより大きなバッテリーと優れた効率により、370km近くに届く。

充電性能は最大100kWと、ライバルに比べて低め。しかも、実際に使ってみると早い段階で80kWを下回るので、長距離移動中に素早く充電できることは期待しないほうがいい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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