2025年版 自動車専門誌が選ぶ、最高のオープンカー 10選 五感で味わう極上ドライブ

公開 : 2025.08.30 18:25

2. ポルシェ718ボクスター

デザイン:8点 インテリア:8点 パフォーマンス:9点 乗り心地とハンドリング:10点 コスト:8点
長所:扱いやすい性能 素晴らしいハンドリング 驚くほど快適な乗り心地
短所:4気筒エンジンは魅力に欠ける 経済性はあまり高くない
最大の特徴:ハンドリング

この718ボクスターをポルシェの「隠れた名車」と呼ぶのはやや大袈裟かもしれないが、エントリーモデルとしての地位とスターの911の影に隠れて、正当な評価を受けているとは言えない。

2. ポルシェ718ボクスター
2. ポルシェ718ボクスター

「ボクスターは、紛れもないスポーツの血統と高い快適性を兼ね備え、際限ない魅力がある」
――マット・ソーンダース、ロードテスト編集者

道路状況が良く、太陽が明るく輝いているとき、これほど楽しいクルマはほとんどない。ボクスターの魅力は、ルーフを開けることでさらに高まる。ルーフの開閉は、ボタン1つで簡単にできる。

2016年に登場した4気筒モデルは、サウンドの魅力に欠けるものの、旧型の2.7Lおよび3.2Lのフラット6エンジンをも凌ぐ、ターボチャージャー付きエンジンのパワーには疑いの余地がない。

エンジンサウンドをフルに楽しみたいなら、4.0Lフラット6を搭載したGTSが適している。さらに予算に余裕があるなら、911 GT3のエンジンを搭載した、718スパイダーRSも検討に値する。

エンジンに関わらず、ボクスターの最大の美点は、完璧にバランスが取れたシャシーにある。一体感のあるハンドリングで、あっという間にドライバーを魅了してしまうだろう。さらに、重み付けの最適なステアリング、協力かつ繊細なグリップ、安定した姿勢制御、そしてパワフルなブレーキも魅力だ。

確かに安価ではないが、その驚異的なエンジニアリングと卓越した性能は、価格以上のものを感じさせる。

3. フェラーリローマ・スパイダー

デザイン:10点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地とハンドリング:9点 コスト:9点
長所:スポーツカーとしても素晴らしい 高速走行時の空気の乱流がほとんどない 卓越したハンドリング
短所:フラットプレーンV8エンジンはやや魅力に欠ける ステアリングホイールのハプティックボタンは依然として使いづらい
最大の特徴:V8エンジン

ローマは、比較的手頃な価格のフェラーリという新たな試みを行ったモデルだが、ブランドのエッセンスは失われていない。

3. フェラーリ・ローマ・スパイダー
3. フェラーリ・ローマ・スパイダー

「実際、ローマはルーフを閉じた状態でも、開けた状態でも、洗練性はほとんど損なわれない」
――イリヤ・バプラート、ロードテスター

V8エンジンをフロントに搭載した2+2のローマは、時代を超越する美しさを醸し出している。ポルトフィーノと同じプラットフォームを採用し、オープントップのスパイダーと固定トップのクーペが用意されている。

ルーフの有無にかかわらず、そのハンドリングと外観は依然として最高レベルだ。比較的コンパクトで、魅力的な価格設定の、日常的に使用できるスポーティなグランドツアラー(GT)である。

ローマ・スパイダーはフェラーリに期待されるパフォーマンス、興奮、そしてダイナミックなハンドリングに加え、長距離走行向けに設計されたキャビンとキャラクターを併せ持つ。

3.9LのツインターボV8エンジンを搭載し、600ps以上のパワーと320km/hに達する最高速度を誇る。

快適で洗練されたインテリアは、使いやすさと最先端の車載システムを備え、とても印象的だ。とはいえ、ハプティック(触覚)機能付きのタッチパッドコントロールはお世辞にも理想的とは言い難いものであり、煩わしさを感じさせることもある。

記事に関わった人々

  • ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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