2025年版 自動車専門誌が選ぶ、最高のオープンカー 10選 五感で味わう極上ドライブ

公開 : 2025.08.30 18:25

4. マクラーレンアルトゥーラ・スパイダー

デザイン:9点 インテリア:8点 パフォーマンス:9点 乗り心地とハンドリング:9点 コスト:8点
長所:効率的なパッケージングと軽量設計 モーターがスムーズに連携し、妥協のない性能を発揮 ハンドリングは魅力に溢れ、重量の増加をほとんど感じさせない
短所:2025年モデルでは、乗り心地が若干硬くなった 一部の主要ライバルに比べ、絶対的な敏捷性とバランスに欠ける 実走行でのEV走行距離は27km程度と限られている
最大の特徴:オールラウンドな性能

マクラーレン・アルトゥーラ・スパイダーは、この記事で紹介している他のモデルとはまったく異なる選択肢である。AUTOCAR英国編集部は、2025年を代表するベスト・ドライバーズ・カーと評価している。

4. マクラーレン・アルトゥーラ・スパイダー
4. マクラーレン・アルトゥーラ・スパイダー

アルトゥーラは、現代のスーパーカーのパッケージングと軽量設計を、非常に野心的かつ巧みに実現した1台だ」
――マット・ソーンダース、ロードテスト編集者

最高出力700psの3.0L V6ガソリンエンジンと95psの電気モーターを組み合わせた、プラグインハイブリッド車(PHEV)だ。7.4kWhのバッテリーにより、AUTOCAR英国編集部のテストでは約27kmのEV走行距離を実現した。

アルトゥーラ・スパイダーは0-100km/h加速3.0秒未満という圧倒的な加速性能を誇るが、ハイブリッド化による静かな始動音こそが最大の魅力と言えるだろう。ルーフを開けて交通渋滞を静かに走り抜ける感覚は、何度体験しても飽きることがない。

V6エンジンが目覚めると、贅沢なエンジンサウンドが響き渡る。そのパフォーマンスは電気モーターの支援により高められている。

快適で俊敏、そして特別な気分を味わえるアルトゥーラは、22万ポンド(約4370万円)を支払える人にとっては、素晴らしいコンバーチブルだ。

5. マセラティMC20チェロ

デザイン:8点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地とハンドリング:9点 コスト:4点
長所:美しいデザイン 快適な乗り心地 スーパーカーとしては運転しやすい
短所:23万ポンド(約4580万円)を超える価格 他のイタリアのミドシップ車のような興奮がない
最大の特徴:グランドツーリング特性

ミドシップエンジン搭載のスポーツカーやスーパーカーは、オープントップ化の際にボディ剛性を大きく損なうのが常であった。そのため、長い間、ハードトップの「ベルリネッタ」の方が「スパイダー」よりもはるかに評価が高かった。しかし、マセラティMC20のような、カーボンファイバー製モノコックを採用した現代のスーパーカーは、そうした概念を覆しつつある。

5. マセラティMC20チェロ
5. マセラティMC20チェロ

「MC20は、ダイナミックな走りで軽快に楽しませてくれるだけでなく、豊かな個性と、頻繁に使用できる汎用性を兼ね備えている」
――リチャード・レーン、ロードテスト副編集長

MC20は改良に伴い『MCPura』へと名称を変更することになったが、ミドシップエンジン搭載車の中でも、しなやかな乗り心地と軽快なハンドリングを特徴とするグランドツアラーだ。

驚くほど穏やかなサスペンション、滑らかで扱いやすいステアリング、そしてゆったりとした走行ペースでも優れたレスポンスを発揮するトルクフルなターボチャージャー付きV6エンジンを搭載している。

ルーフを開ければ、豊かなグルーヴ感と落ち着いたツーリングモードにより、このクルマの魅力をさらにじっくりと堪能することができる。

ルーフは、フォトクロミックガラスパネルを内蔵した折りたたみ式の金属パネルなので、多くの布製ルーフとは異なり、閉じた状態でもある程度は外の世界を楽しめる。

記事に関わった人々

  • ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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