今も異彩を放つ個性的なクルマ 48選(前編) 他に類を見ないデザインに、高すぎて売れなかった高級車

公開 : 2026.05.31 11:05

シボレーSSR

21世紀初頭にレトロスタイルが流行し、フィアット500、ミニ(MINI)、フォルクスワーゲンビートルといったクルマが生み出された。その中でも特に異色だったのが、シボレーSSRだ。格納式ハードトップと5.3L(後に6.0L)V8エンジンを搭載したピックアップトラックである。

その独特なスタイリングは、現代性と、1940年代後半から1950年代半ばにかけてのシボレー・アドバンス・デザインやGMCニュー・デザインのトラックへのオマージュを融合させたものだ。シボレーは2003年から2006年までSSRを生産した。そのため、レトロなクロスオーバーであるHHR(2005~2011年)と販売期間が重なっている。

シボレーSSR
シボレーSSR

クライスラー・クロスファイア

ダイムラーとクライスラーの9年間にわたる提携から生まれたのが、ユニークなクライスラー・クロスファイアだ。これはクーペとコンバーチブルの両方が用意された2人乗りスポーツカーである。

クロスファイアの開発費はさほどかからなかったはずだ。なぜなら、生産終了間近だった初代メルセデス・ベンツSLKのプラットフォームをベースにし、自然吸気またはスーパーチャージャー付きのメルセデス・ベンツ製3.2L V6エンジンを採用していたからである。

クライスラー・クロスファイア
クライスラー・クロスファイア

2003年に登場したが、2007年のクライスラーの大再編を生き延びることはできなかった。この再編において、ダイムラーはクライスラーブランドの大部分をプライベート・エクイティ・ファンドのサーベラスに売却したのだ。

クライスラーPTクルーザー

PTクルーザーがデビューした当時、レトロスタイルのクルマは決して目新しいものではなかった。新しかったのは、過去の特定のクライスラー車ではなく、1930年代の米国車全般を彷彿とさせる点である。

ホットロッドのような雰囲気も漂わせているが、セダンのクライスラー・ネオンをベースとしているため(ダッジやプリムスからも販売)、後輪駆動のV8エンジンではなく、前輪駆動の4気筒エンジンを搭載せざるを得なかった。ただし、ポール・マーストンのドラッグスター『PTブルーザー(PT Bruiser)』という素晴らしい例外もある。

クライスラーPTクルーザー
クライスラーPTクルーザー

シトロエンC3プルリエル

C3プルリエルを心から愛する人々もいるが、彼らでさえ、とりわけ奇妙なクルマであることは認めざるを得ないだろう。初代シトロエンC3をベースにしており、オーナーの気分に応じてさまざまなボディスタイルに変更できる点が特徴だ。特に、ルーフレールを取り外すと、ハッチバックからコンバーチブルへと変身させることができる。

問題は、取り外したルーフレールを置く場所がないことだ。そのため、レールは家に置いておき、ドライブ中に雨が降らないことを祈るしかない。温暖な南欧諸国では、これも許容範囲だろうが、それより北の地域ではそうはいかない。

シトロエンC3プルリエル
シトロエンC3プルリエル

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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