日産アリア 詳細データテスト 広く高品質な室内 直観的な動力系 足回りは乗り心地も操縦性も難あり

公開 : 2022.11.05 20:25  更新 : 2022.12.02 02:31

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

高速道路での風切り音を経験すると、もっと低いシルエットに仕立てれば、ずっと効率のいいクルーザーになっただろうにと思わずにはいられない。同様に、113km/h巡航で4.5km/kWhを計測した電費も改善できるだろう。ちなみに、アウディQ4やシュコダ・エンヤックiVは4.8km/kWh、フォードマスタング・マッハEの88kWh仕様は5.1km/kWhだった。

つまり、日産がアピールするほどにはエネルギー効率が高くない。とはいうものの、バッテリー容量が87kWhあるというのは心強い。ただし、63kWh仕様も設定されてはいる。

残価予想を見る限り、やはり賢明な選択はテスラだ。とはいえアリアも、フォルクスワーゲンID.5と同等というのは悪くない。
残価予想を見る限り、やはり賢明な選択はテスラだ。とはいえアリアも、フォルクスワーゲンID.5と同等というのは悪くない。

1週間のテスト期間を通してのアベレージは5.1km/kWhで、航続距離は447kmとなる計算。この数字は、これまでにテストしたライバルのほとんどを上回る。

価格設定はやや高く思えるが、おそらく今のインフレ傾向を考えるとやむを得ないところだろう。インテリアのプレミアム感や高級車的な雰囲気は、日産のみごとな成果だ。プレミアムブランドの競合モデルでも、これに及ばないものがあるとすら思える。

高価格を正当化するには、さらなるサムシングが欲しいところだ。予想される残価率がもっとよければうれしいのだが。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    英国編集部ライター
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 撮影

    リュク・レーシー

    Luc Lacey

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Koichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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