欧州で最もリコールが多かった自動車ブランドは? 2022年の上位30社をピックアップ

公開 : 2023.01.28 18:05

製品に不具合や欠陥が見つかった場合、リコールとなることがあります。今回は、2022年に欧州市場でリコールを実施した自動車ブランドを、発生件数の順に30社紹介します。

もくじ

欧州でリコールが多かった自動車ブランド
30位:フェラーリ - 2車種で1件のリコール
29位:ミニ - 4車種で1件のリコール
28位:テスラ - 3車種で2件のリコール
27位:ポルシェ - 3車種で2件のリコール
26位:レクサス - 4車種で2件のリコール
25位:ジープ - 4車種で2件のリコール
24位:ジャガー - 4車種で2件のリコール
23位:ホンダ - 4車種で2件のリコール
22位:スズキ - 5車種で2件のリコール
21位:ボルボ - 10車種で2件のリコール
20位:ダッジ - 2車種で3件のリコール
19位:ルノー - 3車種で3件のリコール
18位:マセラティ - 4車種で3件のリコール
17位:スコダ - 4車種で3件のリコール
16位:セアト - 5車種で3件のリコール
15位:フィアット - 4車種で5件のリコール
14位:アウディ - 12車種で5件のリコール
13位:ヒョンデ:7車種で6件のリコール
12位:マツダ - 9車種で6件のリコール
11位:ランドローバー - 4車種で7件のリコール
10位:キア - 7車種で7件のリコール
9位:DSオートモビルズ - 3車種で8件のリコール
8位:BMW - 12車種で8件のリコール
7位:フォード - 7車種で10件のリコール
6位:シトロエン - 10車種で11件のリコール
5位:オペル/ヴォグゾール - 10車種で12件のリコール
4位:トヨタ - 10車種で14件のリコール
3位:フォルクスワーゲン - 12車種で14件のリコール
2位:プジョー - 10車種で15件のリコール
1位:メルセデス・ベンツ - 24車種で39件のリコール

欧州でリコールが多かった自動車ブランド

膨大な開発費をかけたにもかかわらず、消費者の手に渡るようになってから製品の欠陥が明らかになることも少なくない。開発現場やコンピューター・シミュレーションから離れた現実の世界で、いくつもの実例報告を経てリコールに至るのだ。

欧州には「RAPEX(Rapid Exchange of Information System)」というシステムがあり、EU圏内で販売されるすべての製品について、安全上のリスクを指摘する活動を行っている。自動車もこの対象となり、問題が発見されリコールに発展すると、ほとんどの場合メーカーの費用負担で改善作業が行われる。

取り扱う製品が多いほど、絶対的なリコールの数も多くなる。このランキングがそのままメーカーの製造品質を表しているわけではない。
取り扱う製品が多いほど、絶対的なリコールの数も多くなる。このランキングがそのままメーカーの製造品質を表しているわけではない。

Car-Recalls.euというウェブサイトは、RAPEXのデータ解読を専門としており、欧州でリコールが多い自動車メーカーのリストも作成している。今回は、こちらを基に2022年に欧州で最もリコールが多かった30のブランドを取り上げる。

当然ながら、製品ラインナップが大きいブランドほどリコールの数も多くなるので、その点を考慮してご覧いただきたい。また、リコールは広範囲に及ぶことがあるため、対象車種をすべて挙げているわけではない。

30位:フェラーリ – 2車種で1件のリコール

フェラーリは2022年、488 GTB(写真)と458イタリアでリコールを実施した。これは、ブレーキフルードのリザーバーキャップの通気性と圧力に関するもので、ブレーキ能力の低下をもたらす可能性があった。

30位:フェラーリ
30位:フェラーリ

29位:ミニ – 4車種で1件のリコール

ミニは、コンバーチブル、カントリーマン(日本名:クロスオーバー)、クラブマン(写真)、クーパーに関するリコール1件を発表した。シートベルト・リトラクターの主要部品に不具合があり、拘束機能が損なわれ、事故発生時に傷害を負う危険性が高まるおそれがあった。

29位:ミニ
29位:ミニ

28位:テスラ – 3車種で2件のリコール

テスラはまず、モデル3モデルS(写真)に関するリコール1件を発表。高速走行時にボンネットラッチが損傷し、ボンネットが開いてドライバーの視界が妨げられるおそれがあった。また、モデルYでは、サスペンションアームがステアリングナックルから外れ、制御不能に陥るおそれがあったため、こちらもリコールを実施した。

28位:テスラ
28位:テスラ

27位:ポルシェ – 3車種で2件のリコール

2021年モデルから2022年モデルのポルシェ911(写真)は、シートベルトに不具合があり、事故発生時に固定具が外れる可能性があるとしてリコールを実施。2020年モデルのカイエンとタイカンは、リアアクスルに不具合があり、タイヤが不均等に磨耗するためリコールとなった。

27位:ポルシェ
27位:ポルシェ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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