2025年版 自動車専門誌が選ぶ、コスパの高いスポーツカー 10選 まだ「お手頃」に楽しめるのは?

公開 : 2025.07.12 18:25

8. BMW Z4

デザイン:8点 インテリア:9点 パフォーマンス:10点 乗り心地とハンドリング:8点 コスト:8点
長所:英国ではマニュアル・トランスミッションも選択可能 これまで以上に走りが良い
短所:真のスポーツカーというよりも、オープントップクルーザーのような印象 乗り心地が少し不安定
最大の特徴:インテリアの質感

BMW Z4は、トヨタスープラとプラットフォームを共有する兄弟車だが、独自の魅力を備え、他車とは一線を画している。

8. BMW Z4
8. BMW Z4

「マニュアル・トランスミッションと卓越した3.0L直列6気筒エンジンは、まったく新しい次元のドライビング・エクスペリエンスをもたらしてくれる」
――マット・ソーンダース、ロードテスト編集者

オープントップモデルであり、パワートレインの選択肢も、このリストに掲載されている他のモデルよりもやや多様性がある。

エントリーモデルは最高出力197ps、上位モデルには258psまたは340psを発揮する 3.0L直列6気筒ターボエンジンが搭載されている。

Z4の強みは、前モデルから大幅に改良されたハンドリングと乗り心地にあり、高速走行時の安定性も抜群だ。

英国では2024年初頭から、初めてとなる6速マニュアル・トランスミッションがオプションの『Handschalter Package』の一部として選択可能になった。このパッケージには、サスペンションスプリングとダンパーの調整、ステアリングマッピングの最適化も含まれ、よりスポーティなドライビング・エクスペリエンスを実現する。

本格的なスポーツカーというよりも、オープントップのクルーザーのような感覚になることもあるかもしれないが、それはそれでいい。信号待ちで他のほとんどのクルマを置き去りにできることを知っていれば、リラックスして運転できるだろう。

9. モーガン・プラスフォー

デザイン:8点 インテリア:8点 パフォーマンス:8点 乗り心地とハンドリング:8点 コスト:7点
長所:楽しく、愛着がわく 昔ながらの魅力
短所:高価 クルーザーとしては騒々しい
最大の特徴:古き良き時代の魅力

このクルマを「手頃なスポーツカー」として紹介することは、この記事の趣旨からずれてしまうかもしれない。最も安価なプラスフォーでも6万3000ポンド(約1240万円)弱で販売されているが、ここで取り上げるのに正当な理由がある。

9. モーガン・プラスフォー
9. モーガン・プラスフォー

「まったく新しいプラットフォームを採用しながらも、昔ながらの魅力と特別感を色濃く残している」
――フェリックス・ペイジ、副編集長

モーガンのスポーツカーは、購入後も価値を維持しやすいので、ファイナンスプランも意外と手頃なものになることが多いのだ。

しかし、718ボクスターやGRスープラと同じように乗れるということではない。プラスフォーは、古き良き時代の雰囲気を守るために存在している。そのデザインは、他のどのクルマにも真似できないほど、レトロな魅力にあふれている。

そのアルミニウム製ボディの下には、BMW製4気筒ターボエンジンとオールアルミ製モノコックシャシーが隠れている。かつてのラダーフレーム構造とは異なる、モーガンとしては比較的新しいモデルである。

最高出力258psとパワフルだが、どちらかというと、やはりゆったりとした走りが似合う。英国の夏の午後を楽しむには最適なクルマだ。気合を入れて走らせることもできるが、スポーティ性は薄い。

狭くて軽快で、郊外道路では爽やかに走り抜けるが、布製のルーフとハーフドアのおかげで高速道路ではかなりうるさい。乗り心地もハンドリングも、この価格に期待するような洗練されたものではない。

現代的なシャシーとBMW製ターボチャージャー付きエンジンを使用していても、感傷的な魅力に溢れている。プラスフォーには、風に漂う葉のような、のんびりとしたドライブがぴったりだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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