2025年版 自動車専門誌が選ぶ、コスパの高いスポーツカー 10選 まだ「お手頃」に楽しめるのは?

公開 : 2025.07.12 18:25

4. マツダMX-5

デザイン:10点 インテリア:8点 パフォーマンス:9点 乗り心地とハンドリング:9点 コスト:8点
長所:軽快なパフォーマンス バランスのとれた、魅力的なハンドリング 優れたパッケージ
短所:同クラスのホットハッチほど速くない 軽すぎるステアリング 車内のエルゴノミクスが不十分
最大の特徴:圧倒的なコストパフォーマンス

この4代目マツダMX-5(日本名:ロードスター)は、すべての点において先代モデルを凌駕している。全長は短く、車体は軽く、車内はよくできており、そのレイアウトも改善された。シャープなデザインながら、依然として親しみやすく、過度な派手さはない。さらに、これまで以上に速く、燃費効率が良く、運転の楽しさも向上している。

4. マツダMX-5
4. マツダMX-5

「不必要な複雑さを排除し、軽量でマニュアル・トランスミッションを装備したMX-5は、軽快なコーナリングを実現し、新鮮な風を感じさせてくれる」
――リチャード・レーン、ロードテスト副編集長

2018年、マツダの象徴的なスポーツカーがモデルチェンジした。最大の変更点は、出力を23ps高めた2.0Lエンジンの採用(欧州仕様)だ。また、エルゴノミクス(人間工学)上の欠点であったステアリングコラムのテレスコピック調整機能も導入された。

エントリーモデルの1.5L車は最高出力132ps、2.0L車は183psを発生する。また、フロントストラットブレース、リミテッドスリップディファレンシャル、アップグレードされたビルシュタイン製ダンパーも標準装備されている。

どの仕様を選んでも、後輪駆動ならではのシャシーバランスと、運転の楽しさを存分に味わることができる。

それは、MX-5がこれまで通り、活気にあふれた、他に類を見ないクルマだからだ。そのキャラクターは30年経ってもまったく変わっておらず、このリストの中でMX-5ほど「1ポンドあたりの笑顔」の価値が高いものは他にない。

5. モーガン・スーパー3

デザイン:10点 インテリア:7点 パフォーマンス:8点 乗り心地とハンドリング:9点 コスト:8点
長所:3輪車の個性を失うことなく、巧みに現代化 楽しさが満載 無限に広がるカスタマイズの可能性
短所:遊び道具としては高価 遠出をするにはかなりの準備と覚悟が必要 雨天時やサーキットでの限界
最大の特徴:スリル

先代の3ホイーラー(1909年の初代ではなく、2012年に登場したモデル)は、英国のモーガンにとって意外なヒット作となった。10年に及ぶ生産期間で、約2500台が生産された。ニッチ中のニッチメーカーとしては、これは胸を張れる数字だ。

5. モーガン・スーパー3
5. モーガン・スーパー3

「日常から離れた体験で、乗る人に笑顔をもたらすことを目指している。そして、喜びに満ちた活気とともにそれを実現している」
――マット・プライヤー、編集委員

幸いなことに、新型のスーパー3は先代モデルと同じスピリットと魅力を備えつつ、はるかに多用途で現代的なパッケージとなっている。

独自の3輪レイアウトと、バスタブを逆さにしたようなデザインはそのままに、強化されたモノコック構造、高度なサスペンション、そして従来のVツインエンジンに代わるフォード製3気筒エンジンが採用されている。

635kgの軽量ボディに120psのパワーを秘めたスーパー3は俊敏で、マツダMX-5から移植されたスムーズな5速マニュアル・トランスミッションがパフォーマンスを引き立てる。しかし、真の喜びは、細身のタイヤでコーナーを攻める走りにある。適度なグリップとバランスの取れたハンドリングが、あらゆる速度域で大きな楽しさを提供し、特に一般道での魅力は計り知れない。

他のほとんどのライトウェイトスペシャルは、もっと速いしサーキットでの走行性能も高い。それに、先代の3ホイーラーはもう少し個性が強かった。しかし、わたし達が毎日使うような道路を走り、その一瞬一瞬を余すところなく楽しみたいなら、このスーパー3ほど心を躍らせるクルマは少ない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事