メルセデス・ベンツGクラスからポルシェ356、トヨタ・スープラまで 意外と知られていないオーストリア生まれの名車 30選(後編)
公開 : 2026.03.01 11:45
シュタイア1500
シュタイアは商用車と軍用車で高い評価を得ており、1500もその優れた血統を受け継いでいる。軽量かつ強靭なシャシーは指揮車としてだけでなく、フル装備の兵士の輸送にも理想的だった。空冷式3.5L V8エンジンは85psを発生し、さらに四輪駆動も備えている。
1941年に生産が開始され、ドイツ軍に採用されると、砂漠環境下での高い信頼性とオーバーヒート耐性が評価された。1500は、かのロンメル将軍のアフリカ軍団でも活躍した。

シュタイア・プフ・ハフリンガー
この小型軽量オフロード車のハフリンガーという名称は、チロル山脈原産の馬ハフリンガー種に因んだものだ。馬の名に恥じず、四輪駆動と優れた最低地上高により、荒れた地形を巧みに走破した。重量はわずか600kgながら、4名の乗員と最大500kgの積載が可能だ。
シュタイア・プフにより1959年から1974年まで生産されたハフリンガーは、プフ650と共通のシンプルな643cc水平対向2気筒エンジンを搭載している。1万6647台が生産され、現在も多くの車両がオフロード走行に使用されている。

シュタイア・プフ・ピンツガウアー
ハフリンガーに着想を得て、シュタイア・ダイムラー・プフはより大型のピンツガウアーを開発した。その名はオーストリアの牛の品種に由来する。主に軍用車両として設計され、ランドローバー・シリーズIIIやフォワードコントロールといったモデルに対抗する存在だった。キャブオーバー設計により、ホイールベース内の空間を最大限に活用しつつ、オフロード走行に適したアプローチアングルとデパーチャーアングルを確保している。
エンジンは2.5Lの空冷式で、後に2.7Lに拡大された。1980年には2代目モデルが登場し、フォルクスワーゲンの6気筒ターボディーゼルエンジンを搭載した。ピンツガウアーは2000年までほぼ変更なく生産され、その後生産は英国に移管された。

トヨタGRスープラ
最新のトヨタ・スープラはBMW Z4と多くの共通点を持ち、マグナ・シュタイアによってオーストリア・グラーツの工場で共に生産されている。スープラの生産はZ4よりやや遅れて2019年3月に開始された。ラインから最初に出荷された車両は、マットグレー塗装、レッドのドアミラー、レッドのレザー内装にカーボンファイバートリムを施した特別仕様だった。
さらに、エンジンカバーにはトヨタの豊田章男社長の直筆サインが入っている。この第1号車は米国でオークションにかけられ、210万ドル(約約3億3000万円)で落札された後、その全額が慈善団体に寄付された。生産は2026年3月に終了する予定で、BMW Z4と同時期に幕引きを迎える。







































