メルセデス・ベンツGクラスからポルシェ356、トヨタ・スープラまで 意外と知られていないオーストリア生まれの名車 30選(後編)

公開 : 2026.03.01 11:45

トゥシェク

スロベニア人レーシングドライバーである創業者アリョーシャ・トゥシェクの名を冠したトゥシェク社だが、オーストリアの旧飛行場に拠点を置いている。TS900アペックスはハイブリッドのハイパーカーで、合計出力1370psと最大トルク171kg-mを発生し、最高速度380km/h、0-100km/h加速2.5秒を実現する。

同社は新型イオンの開発を進めている。2500psの電動ハイパーカーで、重量は1600kg未満となる予定だ。

トゥシェク
トゥシェク

フォルクスワーゲン・ゴルフ・カントリー

フォルクスワーゲン・ゴルフ・カントリーは、フィアット・パンダ4×4よりも落ち着いた雰囲気を醸し出している。パンダの四輪駆動システムはシュタイア・プフが供給しているが、フォルクスワーゲンがゴルフ・カントリーの生産を委託したのもこの会社だ。パンダ4×4がフィアット社内で生産されたのに対し、ゴルフ・カントリーはオーストリア・グラーツのシュタイア・プフ工場で組み立てられた。

ベースとなったのは標準仕様のゴルフCLシンクロ。シュタイア・プフはサスペンションを強化してリフトアップし、アンダーボディプロテクションやブルバー、そしてリアテールゲート外側にスペアタイヤキャリアを追加した。これにより最低地上高を確保し、意外なほど優れたオフロード性能を発揮する。ゴルフ・カントリーは1990年から1991年にかけて、合計7735台が生産された。

フォルクスワーゲン・ゴルフ・カントリー
フォルクスワーゲン・ゴルフ・カントリー

フォルクスワーゲン・トランスポーターT3シンクロ

1980年代、予算に余裕があり、フォルクスワーゲンの四輪駆動ピックアップトラックやキャンピングカーを求めていた人にとって、T3シンクロはまさに理想的な選択肢だった。このモデルはフォルクスワーゲンの正規ディーラーで販売されたが、生産の大部分はシュタイア・ダイムラー・プフがグラーツ工場で担当した。その理由としては、ハフリンガーやピンツガウアーの生産で培った四輪駆動技術があったほか、フォルクスワーゲンがピンツガウアー用のディーゼルエンジンを供給していたことも挙げられる。

シュタイア・ダイムラー・プフでの作業が完了すると、T3は最終仕上げのためにフォルクスワーゲンのハノーファー工場へ送られた。キャンピングカー仕様の場合は、ヴァイデンブルクのヴェストファーレン(ウェストファリア)工場へ送られた。こうした一連のやりとりの結果、T3シンクロは高価になってしまったのだ。

フォルクスワーゲン・トランスポーターT3シンクロ
フォルクスワーゲン・トランスポーターT3シンクロ

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

意外と知られていないオーストリア生まれの名車 30選の前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事