テスラ・モデルY 詳細データテスト 強力な動力性能 走りの洗練性は問題外 充電設備の内容は圧倒的

公開 : 2022.04.02 20:25

購入と維持 ★★★★★★★★☆☆

これまで他社の電動車に乗って充電した経験があるとしたら、テスラのスーパーチャージャーネットワークは新しい経験となるだろう。駐車してプラグを差せば、最大250kWの充電ができる。カードをかざしたりしなくても充電でき、充電器の数も多い。

しかも、それ以外の充電器も使用可能だ。そうは言っても、販売済みのテスラの台数はスーパーチャージャーだけでまかなえそうだ。

モデルYの残価予想は、並外れて上々だ。プレミアムブランドのEVの水準と比べてもそう言っていい。
モデルYの残価予想は、並外れて上々だ。プレミアムブランドのEVの水準と比べてもそう言っていい。

使い勝手の点で、テスラが他社と比べていまだに一歩抜きん出ているのは疑いのないところだ。それはスーパーチャージャーの存在ばかりでなく、モデルYの航続距離がライバルに見劣りしないことも理由だ。

動力計測から高速クルージングまでを含め、テスト時を通しての平均電費は5km/kWh。実用バッテリー容量が75kWhなので、377km走行できる計算となる。これが夏だったり、より穏やかな使い方をしたりすれば、もっと長い距離を走れるはずだ。

これは、シングルモーターのキアEV6やスコダ・エンヤックと同等だ。フォードマスタング・マッハEエクステンデッドレンジはもう少し距離を稼げるだろうが、パフォーマンスはやや劣る。

2モーターのロングレンジモデルは5万4990ポンド(約852万円)からという価格設定で、標準装備の内容は充実しているが、これより安価なモデルは用意されない。

強烈なパフォーマンスと豊富な装備が必要ないならば、キアEV6やヒョンデアイオニック5がもっと少ない出費で手に入る。また、アウディQ4 E−トロンやボルボXC40の下位グレードのほうがコストパフォーマンスではるかに優れる。

しかし、同じような条件となると、このテスラはマーケットにおけるどのモデルより格安だ。ただし、ライバルたちが低金利ローンを用意しているので、分割払いでは車両価格の額面ほど割安にはならない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事