「クセつよ」だけど愛さずにはいられないクルマ 40選(後編) 唯一無二の存在感がたまらない
公開 : 2025.11.16 11:45
日産ジューク・ニスモ
発売当時、ジューク・ニスモはエッジの効いたデザインと力強いエンジンを携え、欧州のホットハッチ市場の中でも特に強烈な個性を放っていた。標準のニスモ仕様は200psだったが、RSの登場で214psに向上し、0-100km/h加速は7.0秒となった。マクファーソンストラット式フロントサスペンションとトーションビーム式リアアクスルには、より硬めのスプリングが採用され、ディスクブレーキは大型化し、ボディ剛性も高められている。
ニスモRSは、フォード・フィエスタSTやミニ・クーパーSなどの競合車に比べて車高が高いためコーナリングには苦労し、あまり好まれない結果となった。しかし、ニスモ専用のボディワークとスプリッターにより、素晴らしい外観に仕上がっている。

プリムス・プロウラー
プロウラーのレトロな外観は好みが分かれるものだが、主な批判は、214psとやや非力な3.5L V6エンジンと、反応の鈍い4速オートマティック・トランスミッションに向けられていた。
しかし、筆者はこのホットロッドには大賛成だ。4隅に大きなクロームホイールが装着され、アルミ製のボディとシャシーにより、重量はわずか1270kgに抑えられている。

BMW 5シリーズGT
BMWは、5シリーズGTを通常の5シリーズと5シリーズ・ツーリングの間に位置づけようとした。フロントは依然としてアグレッシブだが、ハッチバックのリアは多くの人から不格好だと評された。GTは7シリーズのプラットフォームを採用しており、同時代のランドローバー・ディスカバリーよりも全長が長く、標準の5シリーズより300kg重い。
それでも筆者にとっての最大の美点は、アルミ製スイッチギアと高級ウッドをふんだんに使った豪華なインテリアだ。特にホワイトレザーシートとエグゼクティブスタイルの2座リアシートを装備したモデルは際立っている。

アルファ・ロメオ4C
2013年に4Cが登場した時、ロータスに真のライバルが現れたかに見えた。しかし残念ながら、4Cはサーキット以外の路面では期待外れだった。ステアリングは路面の小さな凹凸で跳ねるように反応し、車載技術も価格に見合う革新性はなかった。
しかし、彫りの深いボディラインやスーパーカーを思わせるワイドなスタンス、ターボの唸りが車内に響き渡る様は、どうしても愛おしく思えてしまう。スパイダーモデルでは、リアトランクリッドの通気口、ダックテールスポイラー、クモのようなLEDフロントライトがエキゾチックな雰囲気を醸し出している。








































