ミニ唯一の商用車、そして「世界一醜いデザイン」 今も異彩を放つ個性的なクルマ 48選(後編)

公開 : 2026.05.31 11:45

ルノー・アヴァンタイム

マトラによって開発・生産されたアヴァンタイムは、21世紀初頭のルノーが送り出した、最も奇妙なモデルの1つだ。当時のルノーはある意味熱狂的で、ヴェルサティスや、歴代メガーヌの中でも特に奇妙な外観のモデルを販売していた。

アヴァンタイムはクーペとして販売されたが、実際にはミニバンのエスパスをベースにしている。これは運転していると否応なく気づかされる事実だ。エスパスとは異なる特徴として、矢のようなスタイリングや、重厚なダブルヒンジ式のサイドドアが挙げられる。

ルノー・アヴァンタイム
ルノー・アヴァンタイム

冒険的なコンセプトであることに疑いの余地はなく、おそらくルノーがこれまでに生産した中で最も風変わりなクルマと言えるだろう。それが人気につながることはなく、販売は極めて不振で、ルノーはわずか2年で生産を打ち切った。

ルノー・トゥインゴ

第二次世界大戦後の20年間に発売されたルノーの小型車はほぼすべて、エンジンを後部に搭載していたため、前輪駆動のルノー4は異例だった。しかし、現代では、3代目トゥインゴが異例の存在として扱われている。

スマート・フォーツーやフォーフォーと並行して開発された3代目モデルは、21世紀のルノー車の中で唯一、エンジンをキャビン後方に配置している。ちなみに、最近デビューした4代目トゥインゴはEVとなっている。

ルノー・トゥインゴ
ルノー・トゥインゴ

ルノー・トゥイージー

本特集で取り上げているクルマの中で、トゥイージーはBMW i3ベントレーベンテイガと1つの共通点がある。それは、10年近くにわたって販売されていたという点だ。厳密には、欧州では乗用車ではなく電動四輪バイクという扱いだが、史上最も奇妙な外観を持つ1台と言える。

極めて小型であるにもかかわらず、身長180cmを超える大人2人が縦(タンデム方式)に並んで座れるだけのスペースはある。

ルノー・トゥイージー
ルノー・トゥイージー

ルノー・ヴェルサティス

ルノーは、高級セダンのサフランの販売について、フランスとドイツ以外では大失敗に終わったことを認めている。当時の社長ルイ・シュヴァイツァー氏は、「我々は教訓を得た。今後は独自性を重視し、従来のセダンとは一線を画す際立ったデザインを打ち出していく」と述べていた。

これがヴェルサティスの背後にある理念であり、アウディA6、BMW 5シリーズメルセデス・ベンツEクラスなどに対抗する個性的な高級セダンとして打ち出された。しかし、この路線はうまくいかなかった。ヴェルサティスはサフランと同様に、ドイツ車に対するライバルとはなり得なかったのだ。2001年から2009年の生産期間の半ば、ルノーは右ハンドル車の生産を断念した。英国人がまったく興味を示さなかったためだ。

ルノー・ヴェルサティス
ルノー・ヴェルサティス

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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