BMW M5 詳細データテスト 電動化を生かした加速性能 調整範囲の広い走り 最大のネックは重さ

公開 : 2025.03.08 20:25

快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆

21インチのリアホイールと、ハンコックタイヤの硬いサイドウォールは、巡航でうるさいロードノイズを発しそうだが、そんなことはなかった。日常的なクルージングでの快適性は、明らかにこのクルマの開発目標で、113km/hで68dBAというのは、F90型M5CSの73dBAや、メルセデスAMG GT63S Eパフォーマンスの70dBAより静かだ。

アダプティブダンパーのコンフォートモードは、かなり穏やかで安定した乗り心地を、英国の幹線道路で見せる。しなやかとまではいえないが、暴れたり揺さぶられたりはしない。

ドライビングポジションは比較的高いが、レッグルームもヘッドルームも広い。フロントシートの出来はエクセレント。
ドライビングポジションは比較的高いが、レッグルームもヘッドルームも広い。フロントシートの出来はエクセレント。    MAX EDLESTON

フロントシートは、長距離での快適性がすばらしく、求められる調整機構はすべて揃っている。スポーツカーほど着座位置は低くないが、座りやすく、優れた視認性を提供してくれる。

気になったのは、柔軟で抑えの効いた速いカントリーロードでの安定性が足りないこと。もっと小さくて軽いスポーツセダンのようにはドライビングを楽しめないことがあった理由が、そこにある。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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