2025年版 自動車専門誌が選ぶ、最高のスポーツカー 10選 速さと楽しさを追求したクルマ

公開 : 2025.06.08 18:25

2. ポルシェ911

デザイン:9点 インテリア:8点 パフォーマンス:9点 乗り心地とハンドリング:9点 コスト:9点
長所:新しいハイブリッド・パワーユニットの加速とレスポンス デジタル計器もシンプルで、インテリアは機能的 驚異的な速さ
短所:電動化による重量増が、サーキットでのハンドリングに影響 一部のライバル車よりもロードノイズが大きい 以前のモデルよりも高価
最大の特徴:オールラウンドな能力

ポルシェ911は、地球上で最も多用途なスポーツカーであると言っても過言ではない。

2. ポルシェ911
2. ポルシェ911

「新型911はどれも素晴らしい出来栄えであり、ラインナップ再編後の『992.2』シリーズでは、各バージョンに明確な役割が割り当てられている」
――イリヤ・バプラート、ロードテスター

911には、カレラ、カレラT、カレラS、カレラGTSの仕様があり、いずれもターボチャージャー付き3.0Lフラット6エンジンを搭載し、出力はそれぞれ異なる。また、クーペ、ソフトトップのカブリオレ、ハードトップのタルガもラインナップされている。

後輪駆動または四輪駆動、8速デュアルクラッチPDKオートマチックト・ランスミッションまたは7速マニュアル・トランスミッションから選択可能だ。

さらに上位には、ハイパワーのターボ、ターボS、GT3、GT3 RSバージョンがあり、ダカールやS/Tのような特別限定モデルも存在する。どのモデルにも不満点はほとんどない。

ポルシェは2024年、改良型の『992.2』においてハイブリッドパワートレインを導入した。多くの人が911の走行性能にどう影響するかと注目したが、洗練された日常の走行性能、卓越したドライビング・ダイナミクスを備え、素晴らしい完成度を誇っている。

使いやすさ、スポーティさ、そして特に日常的にあらゆる場面で楽しめる魅力を備えた、並ぶもののないクルマとして、911は同クラスの他車をほぼ凌駕している。

3. マツダMX-5

デザイン:10点 インテリア:8点 パフォーマンス:9点 乗り心地とハンドリング:9点 コスト:8点
長所:活気のあるパフォーマンス バランスのとれた魅力的なハンドリング 優れたパッケージング
短所:同クラスのホットハッチほど速くない 過度に軽いステアリング 不完全なキャビンの人間工学
最大の特徴:手頃な価格

4代目マツダMX-5(日本名:ロードスター)は、先代モデルよりも短く、軽く、それでいて車内が広々としており、レイアウトも改善されている。外観もシャープになったが、依然として親しみやすく、派手さはない。また、燃費も良くなり、運転の楽しさもさらに向上した。

3. マツダMX-5
3. マツダMX-5

「このMX-5が先代モデルを凌駕していない領域は1つもない。短く、軽く、広々としており、レイアウトも改善されている」
――マット・プライヤー、編集委員

2018年、マツダの象徴的なスポーツカーがモデルチェンジした。最大の変更点は、出力を23ps高めた2.0Lエンジンの採用(欧州仕様)だ。また、エルゴノミクス(人間工学)上の欠点であったステアリングコラムのテレスコピック調整機能も導入された。

発売以降も小さな改良が重ねられている。英国では、ソフトトップの標準モデルの名称を『MX-5コンバーチブル(MX-5 Convertible)』から『MX-5ロードスター(MX-5 Roadster)』に変更し、グレード名も『SE-L』、『スポーツ』、『GT』からそれぞれ『プライム』、『エクスクルーシブ』、『ホムラ』に変更となった。また、新色のボディカラーとしてジルコンサンドを追加した。

メカニカル面には大きな変更はなく、1.5Lエンジンは最高出力132ps、2.0Lエンジンは183psを発生するほか、フロントのストラットブレース、リミテッドスリップディファレンシャル、アップグレードされたビルシュタイン製ダンパーが標準装備となる。

どの仕様を選んでも、後輪駆動ならではのシャシーバランスと、運転の楽しさは保証されている。MX-5はこれまで通り、活気にあふれた、他に類を見ないクルマである。そのキャラクターは30年間でまったく変わっておらず、このリストに掲載されているクルマの中で、MX-5ほど「1ポンドあたりの笑顔」の価値が高いものは他にない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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