2025年版 自動車専門誌が選ぶ、最高のスポーツカー 10選 速さと楽しさを追求したクルマ

公開 : 2025.06.08 18:25

6. アストン マーティンヴァンテージ

デザイン:9点 インテリア:8点 パフォーマンス:9点 乗り心地とハンドリング:9点 コスト:8点
長所:爆音&爆速 昔ながらのフロントエンジン・リアドライブのバランス 筋肉質で魅惑的な外観
短所:低回転域でのターボラグ これまで以上に大きくなった

ヴァンテージは、厳密にはアストン マーティンのエントリーモデルだが、スペックの数値を見るとそうは思えないだろう。

6. アストン マーティン・ヴァンテージ
6. アストン マーティン・ヴァンテージ

豪華なツインターボ4.0L V8エンジンを搭載したヴァンテージは、665psのパワーと81.5kg-mのトルクを発揮し、0-100km/h加速をわずか3.4秒でクリアする。最高速度は325km/hに達する。

「ヴァンテージは明らかにダイナミクス面で一段階進化した。以前よりも安定感と予測可能性が向上し、ドライバーの意のままに興奮を届けてくれるようになった」
――リチャード・レーン、ロードテスト副編集長

前後50:50の重量配分を実現し、濃密なドライビング・エクスペリエンスを誇る。ハンドリングは信頼感に満ち、そのパフォーマンスを考えると意外なほど乗り心地も良い。

もちろん短所もある。このリストの中で最も高価だということだ。英国価格は16万5000ポンド(約3180万円)からで、これはオプションを追加する前の金額だ。以前のモデルは4万ポンド(約770万円)ほど安かったし、機械部品も多くが共通なので、この価格は決して受け入れやすいものではない。

7. ロータスエミーラ

デザイン:8点 インテリア:9点 パフォーマンス:9点 乗り心地とハンドリング:9点 コスト:6点
長所:非常にバランスのとれたシャシー 人を惹きつけるステアリング クラス最高の一体感
短所:4気筒エンジンはちょっと物足りない ポルシェほど乗りやすくはない ブレーキペダルの感触が独特
最大の特徴:ドライバーの一体感

ロータスの内燃エンジン搭載車の最後の作品として、エミーラには大きな期待が寄せられている。

7. ロータス・エミーラ
7. ロータス・エミーラ

「ドライバーズカーとしては、ほぼすべての面で優れている。実際、エミーラは難所のある道路でその真価を発揮する」
――マット・プライヤー、編集委員

幸いなことに、エキゾチックな外観から、数十年にわたるハンドリングの伝統を受け継ぐシャシーまで、多くの点で優れた仕上がりとなっている。

これまでにないレベルの高級感を実現したインテリア、最新のガジェットや機能など、ロータスとしては目新しい点もいくつかある。

実用性は十分に高く、旧型エヴォーラよりも乗り降りが容易で、便利な収納スペースも備わっている。日常的に使えるスポーツカーだ。

しかし、この使いやすさと洗練性の代償として、車重はロータスとは思えない1440kgとなり、ポルシェ718ケイマンGTS 4.0よりも重くなっている。

そのため、スーパーチャージャー付きのトヨタ製3.5L V6エンジンは、期待したほど力強さを感じられず、やや緩い6速マニュアル・トランスミッションもそれを助長している。とはいえ、0-100km/h加速は4.3秒と、速いクルマであることに違いはない。

重要なのは、コーナリングでロータスらしい走りを見せるところだ。重量が増えたため、かつてのエリーゼほど軽快な感じはないが、エミーラはきれいにバランスが取れており、ダンピングも優れている。他車が路面を叩きつけるように走る中、エミーラは呼吸するように路面と調和して走る。

ステアリングはクイックで反応も良く、高い敏捷性でコーナーを駆け抜け、不安定なバンプも軽々と乗り越えるため、ドライバーの自信をさらに高めてくれる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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