抜群のハンドリング性能を誇ったFF車 20選 中古でも楽める珠玉の前輪駆動モデル

公開 : 2025.11.02 11:45

フォード・フォーカスRS500

2代目フォーカスRSが市場に馴染み始めた頃、フォードは45psアップの『RS500』モデルを発売した。その名の通り、フォーカスRS500はわずか500台のみの限定生産モデルだ。ベースとなるフォーカスRSからシャシーは変更されなかったが、出力アップに対応し、コーナーでの安定性を高めるためにリミテッドスリップデフが装備されている。十分に追い込めば後輪を持ち上げることもあった。ESPをオフにした状態でコーナリングに挑むと、後輪でライン調整をすることもできる。

フォード・フォーカスRS500
フォード・フォーカスRS500

フォード・スポーツKa

1990年代から2010年代にかけて、欧州でコンパクト・ホットハッチが大きな注目を集め、スズキスイフト・スポーツやフィアット・パンダ100hpなどが人気を博した。オリジナルのフォードKaは1.0Lと1.3Lエンジンでは性能不足だったが、スポーツモデルの『スポーツKa』では最高出力95psの1.6Lエンジンを採用した。さらに、フロントトレッドの22mm拡大、ブッシュの強化、補強材の追加、サスペンションの14mmローダウン、アンチロールバーの剛性60%アップにより、路上追従性を向上させている。こうしたチューニングの結果、スポーツKaはわずかな入力にも鋭敏に反応するようになった。

フォード・スポーツKa
フォード・スポーツKa

アルファ・ロメオ・アルファスッド

1970年代最高のハンドリング性能を持つクルマの1つとして名高い『アルファスッド』だが、製造品質の問題が足を引っ張り、やがてゴルフGTIの後塵を拝すことになった。アルファスッドは、低重心の水平対向エンジン、マクファーソン式フロントストラットサスペンション、そしてアンチロールバーとしても機能するワッツリンクのリアビームアクスル機構を採用。四輪ディスクブレーキの助けもあって、安定感があり、操縦しやすく、優れた路上追従性を備えたクルマとなった。

アルファ・ロメオ・アルファスッド
アルファ・ロメオ・アルファスッド

ルノーメガーヌR26R

ロールケージとカーボンファイバー製ボンネットの追加、リアウィンドウのポリカーボネート化、後部座席の撤去、ラジオと助手席エアバッグの廃止により、『メガーヌR26R』は旧型メガーヌRSから123kgの軽量化に成功した。前後のスプリングレートは10%以上ソフトに設定され、強化ダンパーとスプリングによりコーナーでの安定性とコントロール性を高めている。デフは通常モデルから流用したが、特別なトーヨー製タイヤを装着し、圧倒的なグリップ力を実現した。

ルノー・メガーヌR26R
ルノー・メガーヌR26R

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR UK

    Autocar UK

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の英国版。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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